SEIL’S academyでは俳優として活動する方や活動されたい方に向けての俳優訓練を東京・京都・福岡で行っています。
また定期的な俳優訓練のほかにも、全国の訓練生徒の交流訓練合宿や国際交流ワークショップなどを実施しています。
俳優訓練法『SEIL’S』について
俳優にとって最も重要な能力とはどのようなものでしょうか?台本の主題を読み解き、各場面で表現すべき核心を把握する能力、登場人物の喜怒哀楽を胸で感じる能力、分析された場面の目的と登場人物の心理状態を的確に表現する力…。 俳優に必要な能力を一言で表現することは容易くありません。そのため、良い俳優になるための演技訓練も様々な方法で行われます。
俳優訓練法『SEIL’S』は、俳優であり演出家であるキム・セイルの 韓国と日本での実戦的経験と学問的研究の結果の集大成として作られました。
この俳優訓練法の最も重要な目的は、俳優の「自己意識」能力を高めることです。
この訓練法は、”俳優にとって最も必要な基本的な能力は「自己意識」の能力である”という思想から始まっています。
「自己意識」とは、自己認識と自己コントロール(≒自己制御)とが合わさった概念です。
つまり『SEIL’S』とは自己認識と自己コントロールの能力を高めることで「自己意識」能力を高めていく訓練です。
具体的には「ゼロ」、「マスク」、「歩き」、「足上げ」、「発声」、「読み歩き」といった訓練を行っています。
「ゼロ」の訓練
「マスク」の訓練
「歩き」の訓練
「足上げ」の訓練
「発声」の訓練
「読み歩き」の訓練
このような感覚を『SEIL’S』では水墨画の余白に例えます。 水墨画の余白は直接絵を描いていない白い紙の状態ですが、全体の絵の中では雲となり、川になり、滝になり、時には空になります。西洋画とは正反対に、何も描かずに余白で空(から)にすることによって 像を結ぶようにします。 余白の像を決めるのは、余白周辺の濃淡です。
『SEIL’S』の訓練はこの原理を借用しています。
訓練を通じて余白の感覚を作り、この感覚を維持したまま戯曲の言葉と行動を配置させていくと、感情に像が結ばれるようになります。
戯曲の中の言葉と行動が、水墨画の余白周辺の濃淡の機能を果たして俳優の感情に像を結び、この像は見る人々に伝播され 共有されていくことになります。